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Foundry、Nuke 17.0を発表 ― コンポジットワークフローをさらに進化
Gaussian Splatsのネイティブサポート、USDベースの新しい3Dシステム、拡張された機械学習機能などを搭載し、コンポジットワークフローを次のステージへ

ロンドン – 2026年2月26日 – クリエイティブソフトウェア開発企業 Foundry は本日、VFX およびアニメーション向けコンポジットツールの最新版 Nuke 17.0 を発表しました。本バージョンは、Nukeの進化における重要なマイルストーンとなるリリースであり、今日のアーティストやスタジオのニーズにより的確に応えるとともに、次世代ワークフローを見据えた強固な基盤を提供します。
Gaussian Splatsのネイティブサポートにより、Nuke 17.0はショット制作に新たな可能性をもたらします。アーティストはGaussian Splatsの読み込み、表示、編集、レンダリング、書き出しが可能となり、セットエクステンションやマットペインティングにおける新たな環境ワークフローを実現できます。これにより、エレメント統合における柔軟性も大きく向上します。
「今回のリリースは、すべてのNukeアーティストに関わる重要なアップデートです。常に一歩先を行きながら、優れた映像づくりに集中できる環境を提供します」と、Foundryのクリエイティブディレクター(VFX & Animation)であるJuan Salazarは述べています。「大規模なクリーンアップやマットペインティングを行う方にとって、新しい3Dシステムやプロジェクション、マテリアルは、これからも欠かせないツールになるでしょう。さらに私たちはその先を見据え、Gaussian SplatsやField ノードの統合にも取り組んでいます。これにより、アーティストが自由に試行錯誤できる新たな創造の場が広がります。こうしたワークフローは、オンセットからポストプロダクションまで制作の可能性を大きく広げています。Nuke 17.0からどのような作品が生まれるのか、私たちも非常に楽しみです。」
本リリースでは、新しい3Dシステムがベータ版を経て正式に提供開始となり、アーティストが制作の現場で本格的に活用できるようになりました。これは、Foundryとコミュニティが密に連携し、フィードバックを重ねながら開発を進めてきた成果です。この3Dシステムは、USDの持つ拡張性と柔軟性をNukeにもたらし、パイプライン全体にわたるデータの一貫性を確保します。さらに、コンポジットアーティスト向けに設計された3D環境において、強化されたプロジェクションツールも利用可能となりました。
「私はあえて自分のコンフォートゾーンから一歩踏み出すようにしています。そこにこそ、本当の成長があると思うからです。Nuke 17.0の新しい3Dシステムは、ジオメトリやライト、マテリアルをより整理しやすくし、構造化されたノンデストラクティブな方法で扱えるようにします。制作の進め方そのものを見直すきっかけになるシステムです」と、Image Engineのリードコンポジター、Sebastian Schütt氏は語ります。「パスベースのマスキングにより、セットアップの最終段階であっても、チェーン内のすべての上流エレメントにアクセスできます。マージ後も個々のオブジェクトを個別に調整できるため、特定の構造に縛られることがありません。結果として、自分の意図どおりにコントロールできる、柔軟でモジュール化されたワークフローを構築できます。」
Nuke 17.0の主な新機能:
- 刷新された3Dシステム – 新しいUSDベースの3Dシステムにより、Nukeアーティストのクリエイティブな表現力がさらに広がりました。詳細なプロジェクションや物理ベースのライティング、レンダリングに対応したノンデストラクティブなワークフローを実現します。さらに、他のソフトウェアからインポート可能なマテリアルやシェーダーの対応範囲も拡張。精度の高い選択機能とターゲティングにより、マスクやパスの管理もよりスムーズに行えます。
- 強化されたアノテーション機能 – アノテーション機能を刷新し、よりレスポンスの高い描画ツールを搭載しました。再設計されたブラシや専用のコメントパネル、視認性を高める表示機能により、レビュー作業をより迅速かつ効率的に進められます。フィードバックややり取りの内容は明確に記録・管理されるため、認識のずれを防ぎます。
- 拡張されたカスタマイズ機能 – Graph Scope Variableシステムにより、パイプライン間の連携がよりスムーズになります。本番環境での運用を前提としたフレームワークに加え、PythonコールバックやAPI連携にも対応。制作環境に合わせた柔軟なカスタマイズが可能です。
- BigCat マシンラーニングツールセット – CopyCatマシンラーニングツールセットを基盤に開発されたBigCatは、大規模データセットのトレーニングに最適化された新しいノードです。数十から数百のショットを用いた学習が可能で、プロジェクト全体を対象とした大規模なトレーニングや処理にも活用できます。
- コア機能の強化 – アップスケーリングの高速化やDeepコンポジットレンダリングへの対応により、コアイメージ処理システムが強化されました。これにより、大規模な制作環境においても、より広い色域やダイナミックレンジ、高解像度での作業を可能にします。対応フォーマットには、NotchLCやACES 2.0などが含まれます。
- プラットフォームのアップデート – 部門間やアプリケーション間の連携をよりスムーズにするため、本リリースではライブラリの更新に加え、USD 25.08およびVFX Reference Platform 2025に対応しました。また、同時にリリースされたNuke 16.1にも、本バージョンの主要なアップデートの多くが含まれています。こちらは、パイプラインの更新に段階的に進めたいスタジオ向けに、VFX Reference Platform 2024をベースに構築されています。
- Field ノード – Field ノードは、アーティストの表現の自由度をさらに広げる新しいシステムです。Gaussian Splatsを含む3Dデータをノンデストラクティブにマスク・操作できるほか、ボリューメトリックワークフローにも対応します。
Nuke 17.0は、現在、有効なサブスクリプションをご利用中のお客様にご提供しています。詳細は、以下のページをご覧ください。: https://campaigns.foundry.com/ja/products/nuke-family/whats-new
Foundryについて
Foundryは、メディアおよびエンターテインメント業界向けのクリエイティブソフトウェア開発において30年の実績を持ち、業界で高い評価を受ける製品群を展開しています。Industrial Light & Magic(ILM)、DNEG、ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオ、Wētā FX、ピクサー・アニメーション・スタジオ、Marvel Studios、Netflix、Framestore、Skydance Animationといった主要な映画スタジオやポストプロダクションハウスをはじめ、世界中のクリエイティブリーダーとともに、テクノロジーの力で、映像表現の可能性を広げ続けています。
これらの企業とのパートナーシップのもと、Foundryは複雑なビジュアライゼーションの課題を解決し、卓越したアイデアを映像表現として具現化しています。同社の製品は、長編映画、ドラマシリーズ、コマーシャルなど幅広い作品において、革新的なVFXおよびアニメーションの制作に活用されています。
Foundryのソフトウェアは、2007年以降にVFX部門でアカデミー賞を受賞したすべての作品の制作に貢献してきました。さらに同社は、Mari、Katana、Nuke、Furnaceに対する4度のアカデミー科学技術賞(Academy Sci-Tech Awards)をはじめ、FlixおよびNukeに対する2度のHPA Engineering Excellence Award、さらにNukeに対するEngineering Emmy Awardなど、業界最高水準の評価を受けています。